日常生活用具給付制度

これは「知り人ぞ知る」であっては、けっしていけないことなのですが、まだご存じない方も多いので記載します。

「日常生活用具給付制度」とは、障害者手帳を取得している人に対して、入浴、食事、トイレ、意思伝達、そしてIT関連機器やFAXなども含めて、暮らしに役立つ用具に対して、 一般的な基準では9割を公費負担で購入できる制度です。

日常生活用具給付制度の詳しい説明や申請の流れなどは、以下に比較的よくまとまっています。

日常生活用具給付制度

収入などにより自己負担額が変わる場合もありますが、非常におおまかに言いますと、日常生活用具給付制度を利用すれば、数十万円の機器が数万円で購入できる可能性があるわけです。

たとえば身体障害2級以上の人の日常生活用具として多くの場合認められているものに「特殊便器」があるのですが、これには「温水洗浄便器」が含まれます(簡単に言えば、ウォッシュレットたちです。ウォッシュレットはTOTOの登録商標名ですが、INAXのシャワートイレでも、他メーカーものでも含まれます。)さらに、ウォッシュレットたちのボタンが押しにくい場合、壁貼り付け型の大きなボタンの装置などもオプションなどもあります。

ウォッシュレットがあれば便利な人で、対象になりそうな人は、まず日常生活用具給付制度を使えないか検討してください。

すでに自費で購入してしまっていたら、それは間に合いません。完全に壊れてからの新規購入や引っ越し後の新住居ならば可能かもしれませんが、最初にない段階で、最初から日常生活用具給付制度の手順で購入しなければならないからです。

どの障害の何級であるかなどで、日常生活用具給付制度を利用できる品目が異なります。また、日常生活用具給付制度の運用は各自治体に任せられていますので、同一メーカーの同一機器でも、ある自治体では日常生活用具給付制度を利用でき、ある自治体では利用できないという場合もあります。

しかし、本当は自己負担額が数万円、数千円で購入できるものを、高価格だからとあきらめていらっしゃる場合もあるかもしれません。また、自分の暮らしに役立つこういう機器やソフトがあることを知らないでいる人もいるかもしれません。

パソコン関連では、パソコン支援機器、ソフトなどは対象になっている場合は多いようです。
パソコン本体に関しても、上肢不自由で障害者手帳2級以上の人の場合は日常生活用具になっていそうな記載が自治体のサイトに見受けられる場合があり、また以前は購入できたという話も多かったのですが、現時点の情報を残念ながら私は持っておりません。現在のパソコン本体と日常生活用具制度に関して詳しい方がいらっしゃいましたら、お知らせいただければ幸いです。

また、日常生活用具給付制度以外にも、国や各自治体の単発の事業があります。たとえば、「障害者情報バリアフリー化支援事業」が実施されていた間は、 視覚または上肢に重度の障害のある人が、パソコンを使用するために必要な音声読み上げソフトや大型キーボードなどの入力サポート機器の購入費の三分の二を上限10万円までの範囲で各自治体が助成していました。(今、この支援事業期間は終わっています。)

さらに、2008年3月19日現在調べたところ、岐阜県では、「ニュー福祉機器購入費事業」という制度で、外出又は意志伝達が困難な身体障害者( (日常生活用具の給付・対象者を除く) ) という条件で、 パソコンおよび同時購入の場合のみプリンタに対する助成が行われています。

このように、国や各自治体で行われる事業は期間限定の場合があります。基本は、まず日常生活用具給付制度ですが、その他の事業も見逃せません。

日常生活用具給付制度以外の制度

日常生活用具給付制度以外にも、以下のような制度があります。

補装具給付制度:

身体障害者手帳所持者対象に、たとえば、車椅子、義手、義足、装具、杖、 補聴器などなど(ただし、40歳以上の方の場合は、介護保険制度の方が適用される品目もあります。)

難病患者等日常生活用具給付事業:

難病認定者対象に、便器、入浴補助具、車椅子などなど、以下のサイトには17品目あります。
難病情報センター|難病患者等居宅生活支援事業

介護保険制度:

これは、読者の方々も皆様ご存じと思いますが、対象者でも、利用されていない場合が多々あります。
歩くのが困難な高齢の方がいらっしゃったのですが、たまたま、家事が自分ではおぼつかないがと我が家に聞きにこられて、はじめて何もご存じないことがわかり、役所で相談すれば可能とお知らせしましたところ、その後、介護保険制度で家事援助のヘルパーさんが来られるようになって助かったと言われていました。

本当は利用できるさまざまな制度や事業を「知らない人は知らない」ということを、「知っている人」はぜひ覚えていていただければと思います。そして、情報収集できる人がして、情報を得にくい人に伝えていただければと思います。この場合、ネットでの情報発信とともに、ネット以外の場でも、情報発信していただければと思います。

なぜならば、PCからであろうと携帯電話からであろうとネットに接続できない環境の人の方が、より最新情報から取り残され、また、社会からも孤立して、そして困っている場合があるからです。