HTML Helpの作成方法(応用編)
WordやExcel文書を表示する

HTML HelpでMicrosoft WordやExcelの文書を表示するには、次の2つの方法があります。

文書ファイルへのショートカットを設定する

  • HTML Help ActiveXコントロールのShortCutコマンドでWordやExcelを起動し、アプリケーションウインドウに指定したファイルを開きます。
  • この方法では、ヘルプを配布する場合に、文書ファイルも一緒に配布しなければなりません。

文書ファイルをHTML Help内部に埋め込む

  • ヘルプウインドウの中に直接WordやExcel文書を表示できます。
  • この方法では、HTML Help内部に文書ファイルが埋め込まれますので、chmファイルだけを配布できます。
  • コンパイル時に文書ファイルも圧縮されるため、文書ファイルをそのまま配布する場合よりも、ファイルサイズが小さくなります。

文書ファイルへのショートカットを設定する

「プログラムへのショートカットを設定する」に記載の方法で、ショートカットを設定します。
[HHCTRL: ShortCut]ダイアログの[Program]に文書ファイル名(*.doc、*.xls)を入力します。([Parameter]でなく[Program]に入力する点に注意してください。)

ヘルプをコンパイルし、ショートカットを設定したボタンをクリックすると、ファイルに関連付けられているアプリケーションが起動し、指定したファイルが表示されます。

  • ヘルプを配布する場合、文書ファイルを[Program]で指定した場所に置く必要があります。

文書ファイルをHTML Help内部に埋め込む

通常のHTMLファイルの場合は、<A href="sample.xls">リンクテキスト</A>のように指定すれば、Internet Explorerの中に*.docや*.xlsを表示し、編集できますが、HTML Helpの場合は、以下のように指定する必要があります。

  1. リンク元のトピック(HTMLファイル)に、次のように記述します。

<A href="ms-its:HTML Helpファイル名::/文書ファイル名">リンクテキスト</A>

例)sample.chmに、dataフォルダ中のsample.xlsを埋め込む場合

<A href="ms-its:sample.chm::/data/sample.xls">Excel文書を表示</A>

  1. プロジェクトファイル(*.hhp)を開き、[FILES]セクションに、1で指定した文書ファイルのパス名を追加します。
  2. ヘルプをコンパイルし、リンクテキストをクリックすると、HTML Helpウインドウに文書ファイルの内容が直接表示されます。
  • 表示するマシンに、Word/ExcelまたはWord/Excel Viewerがインストールされている必要があります。
  • この方法は、Internet Explorer 4.0以降でのみ有効です。
  • EXCELの場合、「ms-its:sample.chm::/data/sample.xls#Sheet2!A30」のように、ワークシート名とセル番号を指定し、指定した個所にジャンプさせることができます。ただし、私が試した限り、セル範囲名での指定は無効になりました。

目次やキーワードからWordやExcel文書を開く

HTML Help Workshopでの目次、キーワードの設定時に、[Table of Contents Entry]ダイアログや[Index Extry]ダイアログの[File or URL]に、「ms-its:sample.chm::/data/sample.xls」のように指定すると、目次やキーワードから直接WordやExcel文書を表示できます。

埋め込まれた文書を編集/保存する

HTML Help内に表示したWordやExcel文書は、文字を追加、削除したり、数値を変更して計算結果を変えたりできます。各アプリケーションのプルダウンメニューやツールバーは表示されませんが、右クリックで表示されるポップアップメニューのコマンドは使えます。

文書を変更した場合、他のトピックを表示しようとすると、「このドキュメントは変更されています。変更を保存しますか?」というメッセージが表示され、[はい]ボタンをクリックするとファイルに名前を付けて保存できます。

埋め込まれた文書を印刷する

HTML Help内に表示したWordやExcel文書は、HTML Helpウインドウの[印刷]ボタンで印刷できます。また、目次に割り当てている場合は、目次を選択して右ボタンをクリックし、ポップアップメニューの[印刷]を選択して印刷することもできます。

上記のような機能を利用すれば、WordやExcel文書管理をHTML Helpで行えます。複数のファイルから構成される報告書や技術資料を社内で共有するような場合、すべてのファイルを1つのchmにまとめてしまえば、ファイルの送受信が簡単です。また、chmファイルにすると、元ファイルよりもかなりファイルサイズを小さくできます。試しに10個のxlsファイル(6.6MB)をコンパイルしたところ、chmのファイルサイズは795KBと、元のサイズの12%程度にまで圧縮されました。
さらに、目次から文書を開くようにしておくと、文書の閲覧順や階層がひと目で分かるという利点もあります。

文書を表示する側にWord/ExcelまたはWord/Excel Viewerが必要になりますが、ユーザの環境を特定できるイントラネットなどでは便利な機能でしょう。

備考

  • *.docや*.xlsの他に、*.txtなども同様の方法で表示できます。
  • *.pdfの場合は、ms-itsプロトコルは使えません。ショートカットで指定するかJavaScriptを使う必要があります。詳しくは、「WWWブラウザでのPDFの表示について」の「HTML HelpとPDF文書の組み合わせ」をご覧ください。