Webアクセシビリティ・チェッカー

WebサイトがW3Cのウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン 1.0(WCAG 1.0)や、リハビリテーション法 第508条などのアクセシビリティ指針を満たしているかどうかをチェックするツールをご紹介します。

実際にアクセシビリティ・チェッカーを使用する前によく理解しておいていただきたいのは、アクセシビリティ・チェッカーを使用しても、すべての項目を自動的にチェックすることはできないということです。プログラムが判断できるのは、alt属性が付いているかどうかといったことで、alt属性の内容が適切かどうかといったことは判断できません。また、誰でも見やすい配色になっているかどうかとか、アクセシビリティ・チェッカーでは判断できない項目もあります。最終的には人間が判断し、手動で修正することになります。
このため、数百、数千のHTMLファイルを作成してから、アクセシビリティをチェックするのは、結構手間がかかります。最初にテンプレートを作成し、アクセシビリティをチェックした後でコンテンツを流し込む方が、はるかに工数が少なくて済みます。ですから、これからWebサイトをデザインする場合は、企画段階からアクセシビリティも考慮しておかれる方が得策かと思います。

アクセシビリティ・チェッカーには、チェック結果を表示するだけのタイプと、対話形式の画面などで問題の個所に対する修正指示を出し、手動で修正するタイプがあります。また、インターネット上でURLを入力し、そのファイルのみをチェックするタイプと、パソコンにインストールしてハードディスクやイントラネットのファイルもチェックできるタイプがあります。

代表的なアクセシビリティ・チェッカーには、以下のものがあります。

日本語版のアクセシビリティ・チェッカー

ウェブヘルパー

総務省が、アクセシビリティの高いホームページの普及を図るために開発したツールです。
Ver2.0とスクリーンリーダー対応のVer2.0R、Ver1.0の3種類を公開しています。

みんなのウェブ:アクセシビリティ実証実験ホームページ

  • WCAG1.0をベースに、日本語に合うように一部見直したチェック項目に基づいてチェックします。
  • ダウンロードして使用します。URLか、ハードディスクのファイルを指定してチェックできます。

ウェブバリアファインダー

インフォクリエイツ社のツールです。IT戦略会議の指針に基づくガイドラインの一部項目をチェックできます。
以下のページのURL欄にチェックしたいページのURLを入力すると、そのチェック結果をブラウザに表示します。

バリアフリー・ソリューション バリアフリー無料診断 ウェブバリアファインダー

Personal i-Checker Ver 1.0

以前はIBMのサイトでオンラインで直接URLを入力してチェックできましたが、現在はダウンロードして使用するバージョンのみになっています。以下のページからダウンロードできます。このオンラインでチェックできるバージョンが上記のウェブバリアファインダーです。

IBM Personal i-Checker Ver 1.0(ダウンロード用)

LIFT for Macromedia Dreamweaver

Dreamweaverのプラグインとして動作します。UsableNet Inc.の製品をソシオメディア社が日本語化した製品です。以下のページで概要が紹介されています。

ソシオメディア:LIFT for Macromedia Dreamweaver

  • 508条の「電子・情報技術アクセシビリティ基準」、WCAG 1.0、日本の第5回IT戦略会議で発表された「インターネットにおけるアクセシブルなウェブコンテンツ作成に関する指針」のいずれかのガイドライン項目を選択してチェックします。また、特に重要な項目にしぼったチェックも可能です。その他、ガイドラインのプライオリティの変更、不要項目の削除などのカスタマイズもできます。
  • Dreamweaver上で、制作中のページだけでなく、サイト全体をチェックし、修正できます。
  • 点検結果のレポート作成が可能です。
  • 独自のセマンティックアナライザーで、挿入した画像を修飾画像、記号画像、スペーサーなどと高確率で自動判別でき、これによって、修飾画像にはAltを一括で空白に指定といった操作が可能になります。
  • 英語版には、LIFT for Microsoft FrontPageもあります。
  • 富士通が無償で提供しているソフトです。富士通独自のアクセシビリティ指針に従ってチェックし、チェック結果をHTMLファイルまたはCSVファイルに表示します。視覚障害者のアクセシビリティチェックを中心にしています。
  • 白内障、色覚障害者用のカラーコントラスト・チェッカーも付属しています。

英語版のアクセシビリティ・チェッカー

Bobby

CAST(Center for Applied Special Technology)という米国のNPOが提供しているツールです。
以下のページのURL欄にチェックしたいページのURLを入力すると、そのチェック結果をブラウザに表示します。

CAST Bobby

  • 508条の「電子・情報技術アクセシビリティ基準」に基づいてチェックするか、WCAG 1.0に基づいてチェックするかを選択できます。
  • 上記のWebページでは、インターネット上のファイルのみを1ファイルずつチェックします。
  • チェック結果の修正は行いません。

この他に、パソコンにインストールし、ハードディスクやイントラネット上のページもチェックできるダウンロード版のBobbyもあります。こちらのBobbyでは、指定したファイルから順にリンクをたどってサイト全体をチェックすることも可能です。

  • ダウンロード版のBobbyの動作には、Java 1.1.6以降で動作します。Java Virtual Machine 1.1.6以降がインストールされていれば、Windowsだけでなく、MacintoshでもUNIX/Linuxでも動作します。

A-Prompt

トロント大学のATRC(Adaptive Technology Resource Centre)とウィスコンシン大学のTRACE Centerが共同で開発したツールです。
以下のページからダウンロードし、パソコンにインストールして使用します。チェック結果をブラウザに表示し、対話形式の画面で、修正、保存できます。

Download The Demo A-Prompt Program

  • WCAG 1.0およびリハビリテーション法 第508条に基づいてチェックします。
  • Windows 95/98/NT/2000で動作します。

マクロメディアのDreamweaverとUltraDevの拡張機能(プラグイン)

Check Page for Accessibilityと508 Accessibility Suiteという2つの拡張機能があります。マクロメディアのサイトからダウンロードし、DreamweaverとUltraDevに組み込んで使用します。
Check Page for AccessibilityはWCAG 1.0に基づいているかどうか、508 Accessibility Suiteはリハビリテーション法 第508条に基づいているかどうかをチェックします。
この2つの拡張機能については、「Macromedia製品とアクセシビリティ」をご覧ください。

マイクロソフトのFrontPageのプラグイン

HiSoftware社からFrontPageのプラグインとして、FrontPageのメニューに組み込まれるアクセシビリティチェッカーが販売されています。508条に基づいてチェックするか、WCAG 1.0に基づいてチェックするかを選択できます。
機能制限版のAccVerify SEをHiSoftware社の以下のページから無償でダウンロードすることができます。
英語版ですが、私が試した限りでは、日本語のFrontPageでも使用できました。

AccVerify SE Home

機能制限版では1ファイルずつしかチェックできませんが、有償版では、1サイト全体をチェックできます。