アシスティブテノクロジーについて

アシスティブテクノロジーとは

アシスティブテクノロジー(Assistive Technology:支援技術)は、障害者の暮らしに対する全般的な支援技術を差します。建物にエレベータを取り付けたり、段差をなくすことなど、すべての人が同じように生活するための技術を「バリアフリー」と呼びますが、下肢障害者に対する車椅子のように、個々の障害自体を補い、障害者の生活を助ける技術自体は「アシスティブテクノロジー」と呼ばれます。

ここでは、Webのアクセシビリティに関連する技術の中で、主に「身体障害」に対するアシスティブテクノロジーの概要を紹介します。

視覚障害に対するアシスティブテクノロジー

スクリーン・リーダー

パソコンの画面を音声で読み上げるソフトです。主に視覚障害者用に使用されています。文書の本文を読み上げるだけでなく、ファイルのオープンやクローズ、メニューやダイアログ項目、アプリケーションが表示するメッセージ、入力内容など、画面上のさまざまな情報を、合成音声で読み上げることができます。詳しくは、「スクリーン・リーダーについて」をご覧ください。

画面表示拡大ソフト

弱視などで、画面のメニューやボタン、文字を拡大する場合に使用します。背景を黒にして白や黄色で文字を表示する方が見やすい人用に、画面反転機能の付いた製品もあります。(白地に黒文字の方が見やすい人もいます。)

点字ディスプレイ

点字利用者用に、画面上の文字などを、平面に並べたピンが凹凸して表現します。点字出力用のソフトと一緒に使用します。

  • 点字は縦3点、横2点の6つの点の組み合せからなり、その凹凸で50音を表します。

色読みソフト

色覚障害者用に、パソコンの画面に表示される文字や画像の色を、色の名前やRGB値で表示するソフトです。
シェアウェアの「色々の色」などがあります。

聴覚障害に対するアシスティブテクノロジー

クローズドキャプション

画面に字幕を表示するシステムです。映画の字幕のように常に表示されているオープンキャプションに対し、出したり消したりできるテレビの字幕番組などを、クローズドキャプションと言います。
Webの音声やビデオにクローズドキャプションを付ける技術としては、W3Cが開発したSMIL(Synchronized Media Integration Language)、マイクロソフトが開発したSAMI (Synchronized Accessible Media Interchange)などがあります。

OSのユーザー補助機能

Windowsのユーザー補助機能には、エラーを警告音で出すときに、画面を点滅させて警告を知らせる機能が搭載されています。また、Mac OSにも、警告音を出すときに、メニューバーを反転表示して警告する機能があります。

言語障害に対するアシスティブテクノロジー

今のところWebサイトの閲覧などでは、言語障害はあまり問題となりませんが、音声認識ソフトの使用が困難な場合があります。

肢体不自由に対するアシスティブテクノロジー

Webページの多くは、キーボードからのキー入力と、マウス、あるいはノートパソコンに搭載されているようなポインティングデバイスで操作することを前提としています。しかし、上肢の麻痺や欠損、あるいは微妙な指の動きを制御できないなどの理由で、キーボード、マウスやポインティングデバイスを使用できない場合があります。
通常のキーボードやマウスを使用できない場合は、指や腕の動きに合わせた大小のキーボードや、キーを口などにくわえたスティックで操作したり、トラックボールを使用する場合もあります。

Webページをキーボードのみで操作するには

マウスやポインティングデバイスを使用せず、キーボードのみでWebページを閲覧するには、[Tab]キーでリンクを移動し、[Enter]キーでリンク先のページに移動するという方法があります。また[Page Up][Page Down]キーで、Webページを上下にスクロールできます。

スイッチ

キーボードの操作も困難な場合は、スイッチが利用されます。スイッチとは照明のスイッチなどのように、オン/オフすることで、コンピュータを操作する器具です。専用ソフトや他の器具と組み合わせることで、キーボードの代用をします。手や足で押したり、手で握ったり、口からの呼気と吸気、まばたきなどでオン/オフを伝えるなど、個々の障害に合わせて多様なスイッチがあります。
たとえば、画面にオンスクリーンキーボードを表示し、そのキー上を自動的にカーソルが動き、目的の位置でスイッチをオンにすることで、キー入力することが可能になります。

関連情報

こころWeb

  • 「こころリソースブック」にパソコンを利用するための技術やツールの詳細が記載されています。

パソコン技能検定アシスティブテクノロジー試験 参考資料集

  • 財団法人全日本情報学習振興協会が、技能検定のひとつとして、パソコン技能検定アシスティブテクノロジー試験を行っています。アシスティブテクノロジーの操作技術を教える指導者としての能力を認定します。この試験について解説されています。

電子情報支援技術を学ぶ

  • 電子機器・情報機器に関連する支援技術に焦点をあてて、障害とテクノロジーに関する基礎的なことから、支援技術の活用方法までをまとめたテキストです。財団法人ニューメディア開発協会が発行しています。